『パレオパラドキシアの黎明』言葉の解説 その2
11月 5, 2009 in BroaderHausUnit, REP'S TALK

昨日に引き続き、『パレオパラドキシアの黎明』に出てきた言葉の解説をしていきましょう。今回は「技の名前」について。
なぜか日本のヒーローものは「技を出す時、技の名前を絶叫する」ことが多いような気がします。子供の頃「そんなに技の名前を大声で言ったら、敵に手の内が読まれてしまうではないか」と思ったものですが、ごっこ遊びをする時には技の名前を叫ぶだけでそのヒーローになれたような気がして、ああ、そういうことだったのか、と子供ながらに納得したものでした。
前作『ケープアカハーテビーストの黄昏』でも怪獣のネーミングや、技の名前をつけるくだりなどがありましたが、今回はみんな叫ぶので、より一層語呂の良さを意識して考えました。
残り湯ウォッシャー!:
セッスイ少佐ことセツヤくんの「節水技」その1です。風呂桶に残った水を遠く離れた洗濯機に持っていく動きをモチーフにしています。
貯水タンク・ヒネルトジャー!:
セッスイ少佐の「節水技」その2です。節水というか、折角貯めた水を放出するので、とてもエネルギーが必要なのと、一発技なので、外すと自分のダメージが大きいです。
印象派ショット!:
デペイズマンの技です。1回目は「マネ!モネ!ルノワール!」、2回目は「ドガ!シスレー!ゴンザレス!」と、いずれも印象派画家(リンク先はWikipedia)の名前を羅列しています。芸術仮面なので画家の名前、という安易と言えば安易な発想です。
また、セッスイ少佐も、1回目の攻撃でやられた時は「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢〜!(1880年・ルノワール作)」、2回目は「舞台の踊り子〜!(1878年・ドガ作)」(リンク先はそれぞれの画像ファイル)とある程度有名な絵画の作品名を叫びながらやられています。ちなみにやられるポーズも極力その絵画に近いポーズをとってもらうようにしました。印象派の絵画に興味のない方は、これを機会に展示会などが開催された際にはご確認ください。
バルビゾン・ポーズ・アタック!:
印象派と時期を前後してバルビゾン派(リンク先はWikipedia)という絵画の一派が存在しましたが、そこに由来しています。ミレーの『落穂拾い』や、コローの『青い服の婦人』など、そのままです。つまり技の名前は「バルビゾン派の絵画のポーズをとりなさい」という意味です。見比べてみましょう。


いかがでしょうか。『落穂拾い』は学校の美術の時間や、テレビCMなどでも取り上げられる機会の多い絵画ですので、ご存知の方もたくさんいらっしゃると思いますが、まさかここまで忠実にポーズを再現していたとは思っていなかった方もいらっしゃって、ご丁寧に後ほど確認された旨をメールでご報告していただきました。
実際、このポーズをとってもらったエコロジンの3人曰く「かなり厳しい体勢」とのこと。当時のモデルの苦労を身を以て知ったようでした。
ちなみにエコロジンがポーズをとってる間、デペイズマンは「デーッサーン!」と言っています。つまり素描・下絵の状態です。それに色をつけてフィニッシュということになるのですが、本作品中ではフィニッシュ技は中断されてばかりでした。
ポスト印象派ビーム!:
後期印象派とも呼ばれた画家で有名どころと言えば、ゴッホやゴーギャンあたりですが、劇中の台詞では「ゴッホ・ゴー……」までしか言えていません。リツコに阻まれて、思わず「セザンヌ!」と中断してしまいます。セザンヌもポスト印象派を代表する画家の一人です。
どうでもいいことですが、「ゴッホ・ゴーギャン」の言い方は、私が子供の頃見ていたテレビマンガ『勇者ライディーン』に出てくる技「ゴッドゴーガン」と同じにしてくれと注文をつけてますので、懐かしく思われた方も中にはいらっしゃるかもしれません。
ファイナル・キュビズム!:
「ファイナル」と言っているので「とどめの必殺技」であることは想像に難くないと思いますが、何をあんなに長い呪文のような言葉を言っていたのか。キュビズムで気付かれたお客様もいらっしゃったようですが、この技はピカソのフルネームを言い切って放つものだったんですね。
パブロ、ディエーゴ、ホセー、フランシスコ・デ・パウラ、ホアン・ネポムセーノ、マリーア・デ・ロス・レメディオス、クリスピーン、クリスピアーノ、デ・ラ・サンティシマ・トリニダード、ルイス・イ・ピカソ(Pablo, Diego, José, Francisco de Paula, Juan Nepomuceno, María de los Remedios, Crispin, Cripriano, de la Santísima Trinidad Ruiz y Picasso)
この最後の最後にある「ピカソ」を言う直前でリツコが「たんま!」と叫ぶので、途中でごまかせない、デペイズマンにとっても役者本人にとってもエネルギーの必要な技となったのでした。
それではまた。








エコロジン3人のポーズが
なんともかわいらしいこと(*^_^*)
知的な攻撃で「落ち穂拾い」には観ている側も
やられました!!
ちなみに『青い服の婦人』の元はこんな絵です。
http://bit.ly/3fvt02
なるほど!!
私はエコロジンの方がお茶目で好きです(*^^)v
ありがとうございます。実際は『黒い服のオジサンたち』なんですけどね。